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1997 年 8 月 12 日 (火曜日)


ホテルの朝食はご多分に漏れずビュッフェ形式だ。パンとチーズが多く揃えてあり、どれも皆美味しかった。物珍しさもあってちょっと食べ過ぎてしまった。ハンガリーでは果物の中では特にすももが人気があるようで、豊富な種類のすももが中心となっておりそれ以外の果物は端の方に寄せられていた。すももも食べ過ぎてしまったので、朝から腹が重い。

今日は 10 時にコファ君と待ち合わせ。その前にホテルの回りをぶらぶらしてみた。気付いたのは中国人とジプシーが非常に多いということ。ジプシーは元々東欧にいるのは知っていたが、中国人がこんなに多くブダペストに住んでいるとは思わなかった。さすが中国人。

ドナウ川は予想に反して濁流だった。あまり美しくない。しかし対岸や橋を含めた風景は非常に美しい。今泊まっているホテルはドナウ川の東岸にあり、この地域をペストと呼ぶ。非常に平坦な地形をしている。これに対し、ドナウ川西岸の山がちな町をブダと呼び、これらを合わせてブダペストと呼ぶのだ。

今日はブダにある王宮やその周辺を散策した。王宮は非常に美しい建物だ。ブダペストは街中が古い建物ばかりで良い。京都は新しい建物がかなり多いからな。王宮の中の軍事博物館も昔の戦闘のジオラマがあって面白かった。ハンガリーは 20 世紀の 3 回の対立で 3 回とも間違った側に付いた国だそうだ(第一次世界大戦:ドイツ側、第二次世界大戦:ドイツ側、冷戦:ソ連側)。領土は昔の半分くらいになったという。

あと、王宮近くの通りの騎士の銅像 (アンドラーシュ・ハディクの像) で、馬の睾丸だけが真鍮でできてるので金色に光っているものがあったのには笑った。まさに金玉だ。

昼飯はタタールステーキを食べた。生肉のミンチにいろいろなスパイスが入ったもので、それをパンに付けて食べる。これは美味しい。ハンガリーの名物料理とされるにも関わらず、ハンガリー人はあまり食べないらしい。コファ君も食べたことがないと言っていた。僕は日本人なので生肉は全く大丈夫だから、その味わいを十分に堪能できる。ハンバーグみたいなものだが、油っこくないだけハンバーグより美味しいと思う。添え物のパプリカも美味しい。パプリカはピーマンに似た野菜で、大抵のものは唐辛子のように辛いが、このように添え物として使われる生食用のパプリカはほんのりと甘い味で、いくらでも食べれる気がする。色も黄色、赤、緑など多彩で楽しい。

友人と別れた後、夕飯は一人でヴァーツィ通りのオープンカフェに飛び込んだ。まずはビール。日本ではあまりお酒は飲まないが、ブダペストは信じられないくらい暑いので汗をかき、めちゃくちゃのどが渇くので、ビールが美味しくなるわけである。注文した料理はグヤーシュという牛肉のスープ。本当はこれはスープだから別にメインを頼む必要があるのだが、あまりおなかが空いていなかったのでこのほかにピクルスサラダとパンのみ。グヤーシュはハンガリー料理の代表と言われているらしいのでかなり期待していたのだが、一口すすってその油っこさに参った。油が浮いていて、それをすくって飲んでしまったので最初の一口はほとんど油だけだったのだ。これは日本人にはかなりきつい。牛肉は柔らかく煮込んであって美味しかったけど、スープは濃厚すぎてあまり好きになれなかった。頑張って全部食べたけど、もう食べるのはよそう。ピクルスサラダはきゅうりもキャベツも非常に美味しかった。ドイツ料理に感覚が近い気がする。

夕飯を取っている途中、変な中国人が何やら話しかけてきた。ハンガリー語も中国語も分からないので(多分ハンガリー語を話していたが)、英語で「何を言っているか分からない」と言ったら僕のもとを去って別の客に話しかけていた。結局店員に追い出されてしまったが、どうも物乞いか何からしい。身だしなみは普通だったが、お金を欲しているようだった。追い出されるときに店の客に笑われて、なんか可哀相だったな。

ホテルに戻ってみると、朝テーブルに置いたチップがそのまま回収されていない。さては置き方を間違ったかと思ってフロントに電話をしたが、僕もフロントの人もそれほど英語がうまくないためか、言いたいことが伝わらない。やっと housekeeper を呼んでもらって、その人にチップを渡そうとしたらやはりうまく通じない。結局、僕が housekeeper を呼んだのは間違いで、本当は chambermaid を呼ぶべきだったのだと分かった。道理で事情が通じないわけだ。英語力不足を痛感。ちなみにチップはやはり枕の下に置いておけば良かったのだった。一瞬そうだろうとは思ったのだが、不確かな記憶だったのでテーブルの上に置いておいたのだが。


Royal Palace

くさり橋から見た王宮


A statue near Royal Palace

王宮近くの銅像


The Statue of Andra's Hadik

アンドラーシュ・ハディクの銅像


Parliament

ドナウ川沿いの国会議事堂




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