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1997 年 8 月 14 日 (木曜日)


まずは丘の上のヒルトン・ホテルに行った。朝日新聞を買いたかったのだが日経しか売っていなかったのでそれを買う。ブダペストで良く見かける、バイオリン弾きに 200 フォリントほどあげ、その隣でしばし新聞を読んでいた。日本では何も事件は起きていないようだ。

ブダペストは暑い。ここに来てもう 4 日目だが、暑さに慣れているはずの日本人の僕にとってもなお暑い。湿度は東京ほど高くなく、汗がしたたり落ちるということはないが、日差しが東京よりはるかに強いような気がする。顔と腕はすっかり日焼けした。のども渇くのでミネラルウォーターをがぶ飲みしている。ハンガリーで売っているミネラルウォーターはほとんどが炭酸水だ。最初は面白がって飲んでいたものの、今は無炭酸の普通のミネラルウォーターが恋しい。

ヒルトン・ホテルから南に向かってゲッレールトの丘と呼ばれる小高い丘に行った。その上にはツィタデラという城塞がある。ここには昔ソ連によって解放されたことを記念した巨大な女神の銅像が立てられている。この女神の銅像は、巨大な像というのがいつもそうであるように、見る者を威圧する。丘に登る道の勾配が予想以上に厳しくしかも暑いので登るのは大変だったが、ツィタデラからの眺望はまったく素晴らしいものだった。ドナウ川に沿ったブダペストの街並みが強い日差しを受けて輝いていて、登ってきた疲れがぶっとぶようだった。使い切ったカメラのフィルムを入れ替えてこなかったのは最大の失敗だ。

昼過ぎに友人と会い、マルギット島に行った。この島はドナウ川に浮かぶ中洲で、ほのぼのとした自然公園になっている。人影はまばらだった。その後、アクインクムという古代ローマの遺跡に行った。ブダペストがローマ帝国の時代から人が住んでいたとは知らなかった。東西ローマ分割の時には、ブダペストはちょうど2つのローマ帝国の境界だったそうだ。この遺跡は建物の土台部分だけなので見てすごいということはないが、併設された博物館はローマ時代の遺物が陳列してあってなかなか面白い。

新しく部屋を取ったブダ・センター・ホテルは高級ホテルではないものの、値段の割にはいい部屋だと思った。ホテルの一階には中華料理屋があり、東洋の味が恋しくなってきた時分なので早速そこで夕飯を取ることにした。面白いのは青椒肉糸チンジャオロースにふんだんにパプリカが使われていることだ。さすがハンガリーの中華料理。味は日本の中華料理とそれほど変わらないが、ハンガリー人に合わせてあるためかやたらと量が多く、味が濃かった。毎日こんな食事ばかりをしていたら確実に太るのではないだろうか。実際、年輩のハンガリー人はほとんど例外なしに太っている。若いハンガリー女性はみんなグラマーで、しかもカリフォルニアのような開放的なファッション (へそ出し半胸スタイルなど) が主流で良いのだが、彼女らも 10 年後にはみんなあのような体型になってしまうのだろうか。

ところで体型の話をすれば、街を歩いているとやはり白人は背が高いと実感する。僕の身長は 173cm で日本人としては普通だが、彼らの中で背が低いなと思える男の人と同じくらいの身長だ。あと男女の身長差が東洋人よりも小さいようで、僕以上の身長の女の人が多い上、女の人の方が背が高いカップルが意外と多い。もちろん女の人の場合は靴底の厚さもあるけど、やっぱり背が高いと威圧感がある。ここ最近は歩くときに妙に姿勢が良くなったので、少し背が伸びたような気がするが、それはやっぱり気のせいだろう。


A street in Pest

早朝の通り (ドナウ川東岸)


A synagogue

シナゴーグ (ユダヤ教会)


Citadella

ツィタデラ(頂上に盾をかかげた女神の銅像が見える)




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