オリジナルギターを作ろう!


 
 さあ!いよいよオリジナルギターを作ってみることにしました。
「僕のグレコのコーナー」でいろいろなグレコギターの構造を見ているうちに「これはうまくすれば自分でもつくれるんぢゃねーか?」という感情と自信がフツフツと沸いて来るのを感じました(^^)
 多分買うよりも材料費・それに工具の資金を合わせるとはるかに高価なシロモノになってしまうだろうし、たとい完成しても立派なものができるとは(今のところ)思えませんが、何事も経験!ということで行ってみたいと思います。

 なにせ、シロウトなのもので「その作り方は違う!」とか「もっと良い方法がある」というご意見は大歓迎です。ぜひこちらまでよろしく。
 

目次

 
     その1:プランニング(まずはいろいろなことを考えるのだ)
     その2:ネックの製作(ネックができれば8割がたは出来たも同然!)
     その3:ボディの製作(トラディショナルなのだ)
     その4:ヘッドストックの製作とパールインレイの製作(ヘッドはギターの顔です)
     その5:塗装(ポリエステル塗装に挑戦してみました)
     その6:ボディとネックの組み付け(いよいよネックセットじゃあ!)
     その7:金属パーツの取り付け(けっこう精度が要ります)
     その8:電気系統の配線(ハンダ付けは得意なのさ)
     その9:そういうわけでどんなわけで(完成と反省+オマケ)
     

 
その1:プランニング

 さて、まずどんなギターを作るかを考えます。作りたいギターが決まらなければどうしようも無いですもんね。

 (1)スケール
    スケールは僕が弾きなれた628mmスケール(レスポールと同じスケールですな)に
    します。当然指板は180Rということで...。

 (2)ネックジョイント
    ネックのジョイントは、そのギターの性質をかなりの部分で左右します。また製作しや
    すさにもかなり効いてきますので、慎重に考えたいところです。
     というわけで、今回はセットネックに挑戦してみることにしました。作りやすさでは
    ボルトオン式の方が作りやすいのですが、ここはあえてかつてのグレコが得意としてい
    たセットネック式にしました。

 (3)ピックアップ・ブリッジなど
    これも使い慣れた2ハムバッッカー&T.O.Mとストップテイルピースのコンビネー
    ションにします。金属パーツはすべてゴールドでゴージャスに行きましょう。

 (4)材質
    ネックは加工性を考えてマホガニー。ボディは木目を生かしたシースルー系の塗装にし
    たかったので栓材にしようと思ったのですが、Guitar Worksのカタログには出ていませ
    んでした。Guitar Worksに問い合わせてみたところ、「栓材というのは日本製のアッシ
    ュである。」ということでしたので、ライトアッシュという材を使うことにしました。

 (5)デザイン
    僕はあまり尖がったデザインは好きでないので、トラディショナルなスタイルのギター
    にします。そして木目を生かしたルックスということでグレコでいうとGOのようなデ
    ザインにしました。
     指板はローズウッドでシンプルなドットポジション(ホンとはGOIIIの唐草模様イ
    ンレイにしたかったんだけど、最初からこれはキツイ(^^;))にします。
    


 
その2:ネックの製作

 まずネック用のマホガニー材を購入します。これはGuitar Worksで購入しました(\5000。)

  ヘッドのところに角度が付いているので、割と楽に作れそうですね。
 これをまずはノコギリで大まかな形に切ります(この作業が辛い!。マホガニーとは言っても
 ラワンよりは硬いし、長い直線切りが多いのです。直線を歪めずに切ることができるような工
 夫が必要です。)

  大まかな形に切れたら、今度は小さなカンナ、南京ガンナ(刃の両側に腕がついていて、曲
 面を削るのに都合の良いカンナ。)そして大きいカッターナイフでネックの形を削り出して行
 きます。まさに「削り出し」ですがこれに結構時間がかかります。しかも削りすぎても修正が
 ききませんから(良くある木屑を木工ボンドで練ってパテにして補修するという方法を試して
 みましたが、色が周囲より濃くなってしまって目だってしまいます。また塗装の乗りもそこだ
 け悪くなってしまいます。下の写真でネックの中央部にシミのように見える部分がありますが
 これがそうやって補修した部分です。これだけヒキの写真でも結構目立つでしょう。)かなり
 慎重にならざるを得ませんので更に時間がかかります。まあ休日だけ使っていたら2週間はか
 かるでしょう。

  マホガニーのカンナかけは思ったより難しいです。柔らかい南洋材なので刃の通りは良いの
 ですが、木の目の方向が場所によって異なり、すぐ逆目が出てしまいます。逆目が出ると木肌
 がささくれ立って、思いもかけず必要以上に深く刃が入ってしまって危険です。

  あとはサンドペーパー(100番くらい)で木肌を滑らかに整えます。平面部分はサンドペ
 ーパーに当て木をしてサンディングします。ネックの握りの部分は、サンドペーパーを細長く
 切って両手で持ち、クランプで固定したネックを靴磨きの要領で、曲線の部分を磨きます。

  こうして出来たのがこのネックです。別に作った指板とナットを仮につけてみました(^^)
 ヘッドの付け根のところの複雑な形状の部分を削り出すのには「ドレメル・マルチプロ」が大
 活躍しました。ドレメルはハンディタイプのルーターで、この後ギター製作のいたるところで
 活躍します。ギター製作には欠かせないツールですね。

  指板はこれもGuitar Worksで購入したGibson 628mmスケールの溝きり済み指板(ローズウッ
 ッド180R \4500)をベースにして製作します。ドットポジションマークは、6φドットのパー
 ルを10個購入して(1個あたり\60)使用しました。
  まず指板の所定の位置にテンプレートで6φの円を鉛筆で描き、ルーターベースを取り付け
 たドレメルを使って、深さ1.5mm程度の円形の穴を彫ります。
  この穴にフィラーカラー(ローズ \1500)でローズウッドの色をつけたエポキシ接着剤(2
 液性の一般的なもの。僕は「エポクリアー」という透明なタイプを使用しました)をたらし、
 ポジションマークを固定します。接着剤は穴とポジションマークの間の隙間を埋める充填材の
 役割もしますので十分な量をたらします。
  エポキシが完全に硬化したら、サンディングブロックに紙やすりを付けて、周囲の指板と同
 じ高さになるまで削ります。(サンディングブロックは指板と同じRのついたタイプが便利で
 す。)フィラーカラーを混ぜたエポキシの質感は無垢のローズウッドとそっくりで、きっちり
 とサンディングすることで、ポジションマークと穴の隙間(かなりあったはずですが)が全く
 わからなくなります。

  サイドポジションマークは2φドットで10cmのホワイトを購入(\150)しました。
 指板のサイドに2φのドリルで穴を彫り(5mm程度で適当に)そこに挿入します。穴がキツ
 キツだったので特に接着剤は使用していません。穴に挿入したら余った部分をニッパーで切り
 落とし、カッターナイフと紙やすりで仕上げます。

 *インレイの入れ方に関しては、ヘッド製作のところでもう少し詳しく書きたいと思います。

  あとはフレットを打ちこめば指板は完成ですね(フレットの打ち方についてはリペアルーム
 をごらん下さい。)

  さて話が前後しますが、この写真をご覧になれば判るようにすでにトラスロッドが入ってい
 ます。トラスロッドには「アジャスタブルロッド」(\1600)というのを使用しました。この
 ロッドはアルミのボックスにロッドが入っていて、幅12mm×深さ10mmの直線の溝を掘ってセッ
 トすれば良いだけなので便利です。
  トラスロッドはネック材にノコギリを入れる前(つまり一番最初に)にセットしてしまいま
 す。ルーターやトリマーを使って上記の直線の溝を掘り、ロッドの底面を指板側(逆にすると
 ロッドを締めこんだときに却って純反りしてしまいますので注意!)にしてエポキシ接着剤で
 固定します。
  最初にロッドをセットしてしまうことでネックの強度を上げ、ネック加工に対する強度をを
 稼ぐわけです。

  この写真ではヘッドに市販のローズウッドのつき板(粘着テープ付き)と言うのを貼ってい
 ます。がこれが大失敗でした(;_;)このテープが問題で、塗装を乗せたときに粘着材が溶け出
 し、つき板がグチャグチャになってはがれてしまいました。
 


 
その3:ボディの製作

  ボディの材質はプランニングでも書いたように、ライトアッシュ材を使用します。

  これがライトアッシュ材です。

  ライトアッシュは木目が綺麗で木肌も白色で美しく、ナチュラル系の仕上げにはピッタリの
 木材ですね。この材はフェンダーのギターにも良く使われています。ただ、僕自身はアッシュ
 系のギターは使ったことが無いのでイマイチサウンドキャラクタが良くわかりませんが...。
 栓材が比較的近いということですので、EX80Yのような軽めでアタックのやや鋭い感じの
 音になるのでしょうか。

  Guitar Worksで購入したライトアッシュ材(¥15000)の厚みは45mm程度。大きさ
 はソリッドギターのボディがしっかり取れる大きさです。

  でもこれをギターの形に切り抜くわけですが、ライトアッシュはナカナカ硬くて、電動糸ノ
 コ盤では全く歯が立ちませんでした。ほとんどこのボディのカットのためだけに購入したよう
 なものだったのですが(;_;)
 
 仕方が無いので、まずはトリマーで5mmずつボディの外周を掘り下げていって、残り5mm
 程度はトリマーの歯が届かないので、そこだけ糸ノコ盤でカットすることにしました。

 トリマーやルーターというのは大変便利で、うまく使えばほとんど全ての木工が可能なくらい
 なのですが、歯が高速で回転するため非常に騒音が大きいというマイナス面があります。
 ご近所に石を投げられないようにするため、なるべくトリマー/ルーターの使用は抑えたいと
 ころです(^^;)

  ほとんどの外周が切り終わったところ。向かって右側の部分がトリマーで彫った溝。このあ
 と糸ノコで切りとってボディの外周取りは終了。このようにネックを仮組みしてバランスをい
 つもチェックします。

  さて、重要なことをひとつ。ボディは外周を切り抜く前にまずネックとの勘合部を先に仕上
 げてしまいます。
 あらかじめボディとネックを仮組みして、ネックのセンターとボディのセンターが一致するこ
 とを確認しておかないと後で大変なことになるからです。
 僕の場合もいざネックを組みつけてみたところ、センターがかなりずれていた(腕が未熟です
 な〜(^^;)) のでネックのセンターに合わせてボディに新しいセンターラインを引き、それに
 合うようにボディの外周線を引きなおすことにしました。ネックとボディの勘合部はギター製
 作でもっとも難しい部分のひとつと言われますが、この様にすることでシロウトなりに出来上
 がりの精度を上げることができそうです(何事にも限界はありますけんど(^^;;))
 というわけでセンター出しは、この後事あるごとに行うことにしました。

  センターがうまく決められたらピックアップキャビティも彫ってしまいます。彫るのにはこ
 こでもルーター/トリマーを使用します。ついでにコントロールキャビティも彫ってしまいま
 しょう。コントロールキャビティにはそれほどの精度は要らないので気が楽です。

  ボディの外周はレスポールモデル(やっぱりレスポールが基本なのさ(^^))をボディ材の上
 に置き、鉛筆でその外周をなぞるというお手軽な方法を採りました。
 その上で向かって左側の肩の部分にもカッタウェイを施し、腰のクビレの部分をやや下に位置
 するようにバランスを変えました。
 ですので全体的な印象は初代のGOのような感じで、両カッタウェイがやや深いという感じに
 なります。
  ボディトップはアーチドトップではなく、フラットトップにしました。

  ボディの外周を糸ノコで切り抜いたらボディの木工加工の仕上げに両ピックアップキャビテ
 ィとコントロールキャビティに配線を通す穴を開けます。両ピックアップをつなぐ配線の穴は
 ロングドリルを使って、ネックの勘合部から突き通す様に開けました。リアピックアップとコ
 ントロールキャビティはコントロールキャビティからリアピックアップキャビティに向かって
 穴を付きとおします。これはどうしても斜めの穴になってしまうのでボディの表面に穴が突き
 出てしまわないように細心の注意をはらいます。ロングドリルは7φの木工用ドリルを使いま した。

  ほぼ出来あがったボディ。再度ネックを仮組みしてセンターをチェックしているところ。ナ
 ットの中央からボディエンドまで糸を張ってチェックします。

  この後入念にヤスリがけをします。ボディの表面はあて木をしたサンドペーパー#100〜#320
 で。ボディサイドは鬼目〜荒目〜中目の順番でヤスリがけします。鬼目ヤスリで大胆に木部を
 崩し、荒目で崩した木部を取り除き、中目で精度の良い形を作ります。この後はやはりサンド
 ペーパーで滑らかに仕上げます。
  ヤスリがけはかなり難しく、なかなか滑らかな形状に仕上がりません。こればかりは腕の差
 が大きく出そうですね(-_-;)難しい...

  ボディの裏側です。コントロールキャビティはこんな感じで。5角形のバックプレートが収
 
まるところは表面から2mm程度薄く彫ってあります(これもルーターの仕事)
 

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